文学部の一年生。父は船乗りで母親も不在がちだったため、子供の頃はいつも兄と二人で過ごしていた。兄がバンドをやっていたことから興味を持ってベースを始める。慎重な性格で、ポジティブに話を進めようとする結人に対しネガティブな発言をする。だが、それはバンドを成功させたいが故であり、結人と航海の両輪があってこそのArgonavisである。
商学部の一年生。借金で経営の傾いた実家の酪農場を建て直すために、バンドで一旗揚げて大金を稼ぎたいと思っている。幼い頃からやっていた和太鼓の経験から、見た目からは想像できないほどのパワフルなプレイを披露して、Argonavisに参加させてほしいと売り込む。徹底した合理主義で無駄を嫌う性格。常にハイテンションでムードメーカーとなる。
法学部の一年生。子供の頃に見た野外ライブの興奮を忘れられず、いつか大ステージに立つことを夢見て歌を始める。しかしコミュニケーションが苦手だったため、一人でカラオケボックスで歌い続けるはめに。そんな時、ボーカルを探していた結人にその実力を見いだされArgonavisに参加する。普段は大人しいが、音楽のためならどこまでも熱い。
政治経済学部の一年生。子供の頃から勉強・スポーツ・音楽、何をやっても万能で周囲の人々から「神童」と呼ばれていた。なかでも野球選手として将来を嘱望されていたが、甲子園の出場を目前に怪我をして野球の道を断念する。感情を露わにせず無気力に見えるため人を寄せ付けないが、結人のスカウトに簡単に応じる。引き受けたからには全力で臨もうとするが……
文学部の一年生。函館の名家に生まれたが優秀な兄たちにコンプレックスを抱き音楽活動に没頭する。強いメンタルとポジティブさを持ち、いつかバンドで成功し家族を見返してやることが出来ると信じて疑わない。「やってみなきゃ分からない」が信条で、根拠の無い自信により力強くArgonavisを牽引していく。
文学部の一年生。とても忍耐強く、頑固。納得できるまで練習を繰り返す熱中努力家タイプ。独裁的な那由多のやり方に強く反発しているが、その才能は認めておりGYROAXIAが頂点を極められると信じている。負けん気が強く唯一バンドの中で那由多にむかって牙をむくが、道理の通らない那由多に勝てることはなく、結局いつも礼音が我慢をさせられる形になる。
理学部の二年生。本人の主張によれば以下の通りである。自分の星で犯罪を犯し、地球へと島流しにあってしまった。罪は「人を幸せに出来なかった罪」。この地球で誰かを幸せにするまでは自分の星に帰ることは許されないのだ――と。非常にマイペースだが、面倒見の良い賢汰には懐いている。稀にみる天才で、GYROAXIAのレベルに難なく達する。
法学部の一年生。圧倒的な歌唱力とカリスマ性によって、GYROAXIAを支配している。バンドメンバーには能力以外を求めておらず、求めるレベルに達しなければ容赦なく切り捨てる。その原動力になっているのは、母と自分を捨てた伝説的バンドマンの父親を超えたいという想いである。天上天下唯我独尊、音楽のこと以外には興味が無い。それが例え自分のバンドのメンバーであろうとも。
歯学部の三年生。以前はキックボクシングに打ち込んでいたが、モテるためにドラムに転向。持ち前のパワーを生かし、ド派手にGYROAXIAのリズムを刻む。子供、女性に対して優しく、一見ちゃらちゃらしているが実は非常にストイック。GYROAXIA内では年上としてうまくメンバーをフォローしている。那由多に心酔しており、人間性を無視するようなやり方をする賢汰とはソリがあわない。バンド内で唯一ファンサービスができる存在。
経営学部の三年生。那由多の才能に惚れこみ、彼を世に知らしめるためならどんな苦労も惜しまないGYROAXIAのリーダー。他のバンドのリサーチを行うなど、情報収集能力に長ける。那由多に心酔しているが、人間としての那由多にはあまり興味が無く、あくまでボーカリストとしての那由多に心酔している。弟の航海とは両親の離婚によって別々に暮らしているが、折に触れて気にかけている。